カピは一般に小さなエビ類を使うペースト状の発酵調味料、ナンプラーは魚を原料にする液体の発酵調味料です。 同じものの固形版と液体版、という関係ではありません。タイの売り場で迷ったら、容器の色よりも「商品名 → 原材料 → 使い道」の順に確かめましょう。
この記事では、料理に使う材料を買うときの見分け方を紹介します。実際のメーカー表示を例にしますが、特定商品を試食したレビューではありません。配合や表示は商品・販売先によって異なるため、最後は購入する容器の表示を優先してください。情報確認日は2026年10月14日です。
カピとナンプラーは、まず名前と形で区別する
| 読むところ | カピ | ナンプラー |
|---|---|---|
| タイ語の商品名 | กะปิ | น้ำปลา |
| 形の目安 | ペースト状 | 液体 |
| 原料を確かめる手掛かり | เคย・กุ้งなど | ปลา・ปลากะตักなど |
タイ水産局の技術資料は、カピの原料としてケイ(เคย、小型のエビ類)や魚を挙げ、広く作られるものはケイを使うと説明しています。原料と塩の割合、製法によって色・香り・食感にも違いがあります。「カピなら全部同じ原料」とまでは言えません。水産局の解説(2013年、本文3〜4ページ)は、この基礎的な違いの確認に使っています。現在の全商品の品質や製造条件を保証する資料ではありません。
ナンプラーについては、例えばSquid Brandが、魚と塩を発酵させ、ろ過する製法を紹介しています。ここで比べたいのは「どちらが上等か」ではなく、買いたいものがペーストなのか液体なのか、レシピで何という材料が指定されているかです。
プラーラー(ปลาร้า)は別の名前です。ナンプラーとの比較を詳しく知りたい場合は、プラーラーの特徴と食べ方へ進んでください。
容器の正面と裏面では、確認することが違う
正面は商品を探す入口、裏面や側面は中身を確かめる場所、と分けると読みやすくなります。ブランドの絵、ふたの色、料理の写真だけでは原材料を判断できません。
例えばPantaiの公式カピページでは、容器正面のกะปิแท้という商品名を確認できます。一方、この正面写真だけから全原材料やその割合を読むことはできません。「カピの商品だと分かった」と「原材料まで確認できた」は別の段階です。
売り場で見たい基本語を、次のように分けておくと便利です。
| タイ語の手掛かり | 読み取る内容 |
|---|---|
| กะปิ | カピという調味料名 |
| น้ำปลา | ナンプラーという調味料名 |
| ส่วนประกอบ | 原材料・構成する材料の欄 |
| เคย / กุ้ง | ケイなどの小型エビ類 / エビ |
| ปลา / ปลากะตัก | 魚 / アンチョビ類 |
| เกลือ / น้ำตาล | 塩 / 砂糖 |
これはラベルを読む入口で、完全な原材料辞典やアレルギー判定表ではありません。知らない語や複合原材料が残るなら、容器の表示をメーカーや店に確認してください。「知っている語が見つからないから含まれない」と逆算しないことが大切です。

同じメーカーのナンプラーでも、原材料表示は同じではない
具体例として、Squid Brandの国内向け商品ページを比べます。確認した表示は次のとおりです。
- 緑ラベルの商品:アンチョビ類77%、塩20%、砂糖3%。
- ヒマラヤ塩を使う商品:アンチョビ類80%、海塩10%、ヒマラヤ塩10%。
これは緑ラベルの商品情報とヒマラヤ塩商品の情報に掲載された、各商品の原材料例です。すべてのナンプラーの標準配合ではなく、同じブランドなら中身も同じと決めつけないための比較です。味の優劣や健康効果を示す比較でもありません。
もう一つ分かりやすい点は、ブランド名と原材料名の違いです。Squidやタイ語のปลาหมึกは「イカ」を意味しますが、上の緑ラベル商品でメーカーが挙げている魚はアンチョビ類です。ブランド名に描かれたものが、そのまま主原料とは限りません。
「カピを使った料理」と「カピそのもの」を取り違えない
料理名の一部にกะปิが入っていても、カピだけを売っているとは限りません。水産局の資料にも、ナムプリック・カピ(น้ำพริกกะปิ)やカオクルックカピ(ข้าวคลุกกะปิ)など、カピを使う料理が挙げられています。
買う目的を先に短く言えるようにしておくと、調味料と完成したディップ・料理を区別しやすくなります。
レシピに「กะปิ」と書いてある場合
必要なのは調味料としてのカピなのか、出来上がったディップなのかを確認します。料理写真が似ている商品を選ぶのではなく、レシピの材料名と商品の正式名称を照合してください。
カピの代わりにナンプラーを同じ量だけ入れる、と一律には考えません。形も原料も違うため、代用品を使うならそのレシピの作り手が示す方法を確認するのが確実です。
ナンプラーを買いたい場合
น้ำปลาの商品名を探し、同じ棚の別のソースや、すでに味付けされた合わせ調味料と区別します。そのうえで原材料と、自分の料理に必要な量を確かめます。「大きい瓶のほうが得」という理由だけで、使い切れない量を選ぶ必要はありません。
カレーに入っているか知りたい場合
カレーの色や、目に見える肉・野菜だけでカピやナンプラーの有無は決まりません。調味料やペーストの中身を店に確認する話と、完成した料理を選ぶ話を分けましょう。注文時の整理は、タイカレーを色・具材・味付けから選ぶガイドで説明しています。
買う前の確認は、この3つに絞る
- 欲しい材料名が合っているか:กะปิなのかน้ำปลาなのか。料理名やブランド名だけで選んでいないか。
- 実際の原材料を読めるか:表面の写真だけでなく、購入する容器の表示を確認できるか。食物アレルギーや避けたい材料がある場合、この記事の語句だけで適合を判断しない。
- 表示どおりに使い、保存できるか:開封後の保存方法、使用方法、期限を確認したか。加熱の要否や保存日数を、別の商品から当てはめていないか。
店員に表示の場所を尋ねるなら、ขอดูส่วนประกอบได้ไหม(原材料を見せてもらえますか)と、商品を指して伝えられます。読み方の目安は「コー・ドゥー・スワンプラコープ・ダイ・マイ」です。語尾に男性はครับ、女性はคะを添えられます。これは原材料の確認を頼む表現で、食物アレルギーへの安全を保証するやり取りではありません。
日付のMFG・EXP・Best Beforeで迷ったときは、タイ食品ラベルの日付の読み方を参照してください。日付と原材料は別々に確認します。
よくある質問
カピは「タイのナンプラー」の別名ですか?
いいえ。この記事で扱うカピは主に小さなエビ類を使うペースト、ナンプラーは魚由来の液体調味料です。レシピでも同じ材料名として扱わず、กะปิとน้ำปลาを分けて探してください。
カピを買えば、そのまま野菜に付けられますか?
商品によります。材料用のカピと、調理・味付けされたディップを同じものと考えず、購入した商品の使用方法を確認してください。記事のイラストや料理写真だけでは判断できません。
調味料なら魚介の原料は気にしなくてよいですか?
調味料も料理の原材料の一部です。一般的なカピやナンプラーには魚介由来のものがあります。魚介を避ける必要がある場合は、料理本体だけでなく調味料・ペーストの表示や調理者の説明も確認してください。
まとめ
カピとナンプラーの違いは、名前を覚えるだけでなく、欲しい材料名を照合し、実商品の原材料欄を読み、用途を確かめることで買い物に役立ちます。正面で商品を見つけても、そこで確認を終えないこと。同じメーカーの商品でも配合が違う実例を思い出し、手に取った一本・一容器の表示で判断しましょう。
公式出典
- タイ水産局:カピの発酵と製品開発に関する技術資料(2013年、PDF) — 本文3〜4ページの原料・性状・料理名を参照。
- Pantai:กะปิแท้の商品ページ — 正面の商品名を参照。裏面の全原材料割合は本記事では確認済みとしていません。
- Squid Brand:アンチョビを使うナンプラーの製法 — 魚と塩による発酵、ろ過の説明を参照。
- Squid Brand:緑ラベル商品 — 当該商品の原材料表示を参照。
- Squid Brand:ヒマラヤ塩商品 — 当該商品の原材料表示を参照。
情報確認:2026年10月14日。メーカーの仕様・表示は変わることがあります。古い技術資料は基礎的な説明のみに用い、現在の全商品の品質・原材料・販売状況へ一般化していません。

