タイのVAT還付はいくらから?2,000バーツ・PP10・空港手順

タイの空港で買い物のレシートとVAT還付書類を順番に整理するKENTAR

タイで対象商品を買った外国人旅行者は、条件を満たせばVAT Refund for Tourists(旅行者向けVAT還付)を申請できます。検索で「タイ Tax Refund」と呼ばれることもありますが、制度の正式な案内名はVAT Refund for Touristsです。

結論:対象店で同じ日・同じ店舗から税込2,000バーツ以上購入し、その日にパスポートを見せてP.P.10(PP10)またはe-P.P.10とTax Invoice原本を受け取ります。商品は購入日を1日目として60日以内に飛行機で国外へ持ち出します。

空港手続きは購入総額で分かれます。今回の申請分が1人合計20,000バーツ以上なら、荷物を預ける前に商品と書類を税関へ提示します。20,000バーツ未満は現行公式案内で税関検査が免除されていますが、出国審査後のVAT Refund窓口でP.P.10/e-P.P.10とTax Invoice原本を提出する手続きは必要です。

目次

VAT還付の条件を数字で確認

確認項目 現行条件 旅行者がすること
購入店 VAT REFUND FOR TOURISTS表示のある参加店 会計前に対象店か確認
最低購入額 同一店舗・同一日で税込2,000バーツ以上 レシートの合算可否を店へ確認し、同日に申請
購入時の書類 P.P.10/e-P.P.10とTax Invoice原本 購入日にパスポートを提示して発行
持出期限 購入日を1日目として60日以内 対象商品を本人が飛行機で国外へ持ち出す
税関検査 申請分の購入総額が1人20,000バーツ以上 チェックイン・荷物預け前に商品と書類を提示
高額品の再提示 指定品1点40,000バーツ以上、または携行品1点100,000バーツ以上 機内持ち込みにし、出国審査後の還付窓口でも提示

古い案内には税関検査が「5,000バーツ以上」、高額品が「10,000/50,000バーツ以上」と書かれた資料が残っています。タイ歳入局は2023年12月1日から検査基準を20,000/40,000/100,000バーツへ変更しました。本記事では2026年8月30日時点の歳入局・AOT公式ページを優先しています。

申請できる旅行者・できない旅行者

タイ歳入局の案内では、主な対象者は次の条件を満たす外国人旅行者です。

  • タイ国籍ではない
  • タイに恒久的な居住地を持たない
  • タイから出国する航空会社の乗務員として勤務中ではない
  • VAT還付窓口がある国際空港から飛行機で出国する
  • 制度参加店で対象商品を購入する

公式FAQでは、タイ居住者や滞在が180日を超える人は還付対象にならないと案内されています。長期滞在者、就労者、複数の在留資格に関係する人は、一般旅行者向けの説明だけで判断せずVAT Refund for Tourists Officeへ確認してください。

対象は「持ち出す商品」|ホテル・食事は対象外

還付対象は、旅行者本人がタイ国外へ持ち出す商品です。ホテル、レストラン、マッサージ、交通などのサービスは対象外です。タイ滞在中に消費した食品や飲料、輸出が禁止・制限される商品も対象として扱えない場合があります。

購入例 基本判断 注意点
衣類・土産品・化粧品 参加店と条件を満たせば候補 国外へ持ち出し、検査時に提示できる状態にする
スマートフォン・時計・バッグ 候補 1点40,000バーツ以上などは出国後にも再提示
ホテル宿泊・レストラン 対象外 商品ではなくサービス
滞在中に使用・消費した物 対象外になり得る 出国時に商品を持ち出せることが必要
輸出禁止品・武器・未加工宝石など 対象外または別許可 税関・関係当局の規則を優先

会社出張の経費証憑として受け取るTax Invoiceとは目的が異なります。会社名入り書類が必要な場合は、タイ出張のFull Tax Invoiceガイドで分けて確認してください。

購入日の手順:店を出る前に5点確認

  1. 入口・レジに「VAT REFUND FOR TOURISTS」の表示があるか確認する
  2. 同じ店舗・同じ日の購入合計が税込2,000バーツ以上か確認する
  3. 会計時に出入国で使う本人のパスポートを提示する
  4. P.P.10またはe-P.P.10とTax Invoice原本を受け取る
  5. 氏名、パスポート番号、購入日、店舗、商品、金額が一致するか確認する

P.P.10は帰国日に空港で作る書類ではありません。購入日に参加店が発行します。旅券番号や氏名が違うと不承認理由になるため、店を離れる前にパスポートと一文字ずつ照合してください。

複数店舗の買い物を合算して「1店2,000バーツ」の条件を満たすことはできません。同じブランドでも別支店は同一事業所として扱われない可能性があるため、合算できるかは購入店で確認します。

空港手順:2万バーツ未満と以上で分ける

申請分の購入総額が20,000バーツ未満

  1. P.P.10/e-P.P.10、Tax Invoice原本、パスポート、対象商品を確認する
  2. 現行公式案内では税関の事前検査が免除される
  3. チェックイン、出国審査、保安検査を進む
  4. 制限区域内のVAT Refund for Tourists Officeで書類を提出する

税関検査の免除は、書類提出や対象条件まで免除される意味ではありません。P.P.10とTax Invoice原本を預け荷物へ入れず、手元に残してください。

申請分の購入総額が20,000バーツ以上

  1. 航空会社のチェックイン・荷物預けより先にCustoms Inspection for VAT Refundへ行く
  2. 対象商品、P.P.10/e-P.P.10、Tax Invoice原本、パスポートを提示する
  3. 税関の確認・認証を受ける
  4. チェックインして荷物を預け、出国審査・保安検査へ進む
  5. 制限区域内のVAT Refund窓口で書類を提出する

スワンナプーム空港(BKK)のAOT公式案内では、チェックイン前の税関検査カウンターはメインターミナル4階・Entrance 10付近です。工事や運用変更もあるため、当日は空港表示と係員案内を優先してください。

高額品は出国審査後にもう一度見せる

宝飾品、金製品、時計、眼鏡、ペン、スマートフォン、ノートPC・タブレット、ハンドバッグ、財布、ベルトなど、指定品で1点40,000バーツ以上の場合は機内持ち込みにし、出国審査後のVAT Refund窓口で歳入局職員へ再提示します。また、その他の携行品でも1点100,000バーツ以上は再提示対象です。

高額品は「税関で一度見せたから終わり」ではありません。税関と還付窓口の2段階確認を前提に、商品を預け荷物へ入れないでください。

利用できる国際空港

歳入局の現行FAQは、次の10空港にVAT Refund for Tourists Officeがあると案内しています。

  • スワンナプーム(BKK)
  • ドンムアン(DMK)
  • チェンマイ(CNX)
  • プーケット(HKT)
  • ハートヤイ(HDY)
  • ウタパオ(UTP)
  • クラビ(KBV)
  • サムイ(USM)
  • スラートターニー(URT)
  • メーファールアン・チェンライ(CEI)

陸路・鉄道・船で出国する場合はこの旅行者向けVAT還付を利用できないと公式FAQに明記されています。国内線から国際線へ乗り継ぎ、預け荷物を最終目的地まで通す旅程では、商品をどの空港で提示するかを出発前に航空会社と空港税関へ確認してください。

いくら戻る?表示価格の7%がそのまま戻るとは限らない

タイの一般VAT率が7%でも、税込価格2,000バーツに含まれるVAT部分は単純な140バーツではなく、計算上は「2,000 × 7 ÷ 107」で約130.84バーツです。さらに旅行者向け還付額は歳入局の還付率表・手数料・受取方法によって決まるため、支払額の7%全額がそのまま戻るとは限りません。

少額購入では、還付見込額と空港で使う時間を比較します。購入前に歳入局の還付率表を確認し、店員の口頭説明だけで金額を確定しないでください。

受取方法と時間がない場合

スワンナプーム空港の現行公式案内では、還付額が30,000バーツ以下なら窓口でのタイバーツ現金、クレジット/デビットカード、VRTアプリ経由の対応決済が案内されています。30,000バーツを超える場合はカード受取が案内されています。利用できるブランド・方法・処理期間は申請時の公式画面で確認してください。

空港で窓口へ行く時間がなかった場合、歳入局FAQは条件を満たす書類の郵送申請を案内しています。ただし、20,000バーツ以上の購入は出発日の税関認証、高額品は税関と歳入局の認証が必要です。空港を出てから不足する認証を取り直すことはできないため、郵送を前提に検査を省略しないでください。

市内のDowntown VAT Refundを利用した場合も、AOT公式案内では空港で所定の申告を完了しないと、還付済み額の再請求やペナルティーが発生する可能性があるとされています。受取済みでもP.P.10と商品を空港へ持参してください。

不承認になりやすい10項目

  • 参加店ではない店舗で買った
  • 1店・1日あたり2,000バーツ未満
  • 購入日にP.P.10/e-P.P.10を発行していない
  • Tax Invoice原本がない
  • 氏名・パスポート番号が申請者と一致しない
  • P.P.10とTax Invoiceの店舗・商品・数量が一致しない
  • 購入日から60日を超えた
  • 商品を本人が出国日に持ち出さない
  • 20,000バーツ以上なのにチェックイン前の税関検査を受けない
  • 高額品を出国審査後の窓口で再提示しない

FAQ

タイのVAT還付はいくらから申請できますか?

同じ店舗・同じ日に、税込2,000バーツ以上の対象商品を購入することが基本条件です。別の店舗や別の日の購入を合算してこの条件を満たすことはできません。

2万バーツ未満でも空港へ早く行く必要がありますか?

税関の事前検査は免除されますが、出国審査後の還付手続きは必要です。窓口の混雑、書類確認、搭乗口までの移動を見込み、通常の出国手続きに余裕を加えてください。

ホテル代やレストラン代も還付されますか?

できません。公式FAQではホテル・レストランはサービスとして対象外です。旅行中に消費するサービスと、国外へ持ち出す商品を分けて考えます。

商品を開封したら還付できませんか?

「開封しただけで一律不可」とは公式条件に書かれていません。ただし、商品を国外へ持ち出し、必要な検査で現物提示できることが必要です。滞在中に使い切る・消費する物は対象外になるため、還付を優先する品は状態を保ってください。

陸路でラオスやマレーシアへ出ても申請できますか?

できません。VAT Refund for Touristsは、窓口のある国際空港から飛行機でタイを出国する旅行者向けです。

P.P.10を店でもらい忘れました。空港で発行できますか?

できません。P.P.10/e-P.P.10は購入日に参加店が発行する書類です。Tax Invoiceやカード明細だけを空港へ持参しても代用にはなりません。

公式出典

更新確認日:2026年8月30日。購入条件、検査基準、窓口、受取方法は変更される場合があります。購入日と出国日に、タイ歳入局・利用空港の最新公式案内を再確認してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次