最終確認:2026年7月29日
タイの屋台を完全なゼロリスクにする方法はありません。リスクを下げる基本は、注文後に十分加熱され、湯気が立つ料理を選ぶこと。生もの、常温で長く置かれた料理、水道水、衛生状態が確認できない氷や生の付け合わせは避けます。
結論:選びやすい料理・避けたい料理
| 選びやすい | 慎重に判断・避ける |
|---|---|
| 注文後に炒める・焼く・煮る料理 | 長時間常温に置かれた作り置き |
| 中心まで熱く、湯気が立っている料理 | 生・半生の肉、魚介、卵 |
| 自分で皮をむく果物 | 切って長時間並べた果物、生の付け合わせ |
| 未開封のボトル・缶飲料 | 水道水、封が確認できない飲料 |
| 客の回転があり調理を見られる店 | 食材温度や手洗い環境が分からない店 |
CDCのタイ向け渡航医学情報は、屋外店舗では清潔な流水を確保しにくい場合があるため、屋台料理が旅行者下痢症の原因になり得ると説明しています。同時に、注文後に調理する店、十分に加熱された熱い料理、皮を自分でむく果物、密封飲料を選ぶことで、リスクをある程度下げられるとしています。
1. 注文後に加熱する店を選ぶ
大きな鍋やトレーに常温で並ぶ料理より、注文を受けてから炒める、焼く、スープで煮る料理を選びます。受け取った時点で中心まで熱く、湯気が立っていることを確認してください。電子レンジで表面だけ温めた料理や、中がぬるい肉・卵は食べない判断が安全です。
2. 客の回転と食材の保管を見る
- 地元客を含め注文が継続し、食材の回転がある
- 生肉・魚介と調理済み食品が分けられている
- 冷やす食材は氷や冷蔵設備で低温に保たれている
- 加熱済み料理がぬるい状態で長時間放置されていない
- ハエ、害虫、排水、ゴミ箱が調理台のすぐ近くにない
行列だけで安全を断定することはできませんが、「食材が長く残りにくい」「調理工程を確認できる」という判断材料になります。
3. 手・トング・現金の扱いを確認する
同じ手袋のまま生肉、調理済み食品、現金、スマートフォンを順番に触っていないかを見ます。手袋をしているだけでは安全とは限りません。調理用トングが分かれている、現金担当が別にいる、手洗い設備がある店を選びやすい基準にしてください。
4. 生もの・半生・生の付け合わせを避ける
- 生または加熱不足の肉、魚、貝、エビ、卵
- 常温で置かれた生野菜、もやし、ハーブ、カットフルーツ
- 未殺菌の乳製品や果汁
- 調理後に生の食材や器具へ触れた料理
果物は、未カットのものを選び、清潔な手で自分で皮をむくのが保守的な選択です。健康な成人でも感染する可能性があるため、「胃腸が強いから大丈夫」とは判断しないでください。
5. 水・氷・飲み物は封と扱いを確認する
- 飲料水は未開封のボトルを選び、キャップの封を確認する
- 水道水をそのまま飲まない
- 衛生状態が判断できない店では氷なしを選ぶ
- 歯磨きや薬を飲む水も、心配な場合はボトル水を使う
- 開封済みボトルの使い回しや、常温で長く置かれたジュースを避ける
CDCは、旅行者へ密封容器の飲料を選び、タイでは水道水を飲まず、保守的には氷を避けるよう案内しています。店や製氷方法を確認できない場合は「氷なし」で注文してください。
6. 辛さ・油・食べる量も段階的にする
感染症でなくても、急に強い辛さ、油分、アルコールを重ねると胃腸の負担になります。初日は一度に多種類を食べず、辛さ控えめから試します。「辛くしないで」は マイ・ペット(ไม่เผ็ด)、「氷なし」は マイ・サイ・ナムケン(ไม่ใส่น้ำแข็ง) が目安です。発音が通じにくい場合は文字を見せてください。
7. 食べる直前に自分の手を清潔にする
石けんと流水で手を洗い、難しい場合はアルコール手指消毒剤を使います。現金、交通カード、スマートフォンを触った直後に、手で食べ物へ触れないようにしてください。WHOの「安全な食品のための5つの鍵」は、清潔を保つ、生と加熱済みを分ける、十分加熱する、安全な温度を保つ、安全な水と原材料を使う、の5点です。
体調を崩したときの行動
- まず休み、密封・煮沸・適切に処理された水で水分と電解質を補う
- 経口補水塩(ORS)は表示どおりの量の安全な水で溶かす
- 自己判断で余っている抗菌薬を使わない
- 下痢止めは血便や発熱がある場合に単独使用しない
- 食べた店、時間、料理、症状の開始時刻をメモする
高熱、血便、強い脱水、激しい腹痛、繰り返す嘔吐、意識状態の変化がある場合、または症状が24〜36時間続く・悪化する場合は医療機関へ相談してください。乳幼児、高齢者、妊娠中、持病や免疫低下がある人は早めの相談が必要です。この記事は診断や個別の治療指示ではありません。
よくある質問
人気店なら安全ですか?
人気は食材の回転を判断する材料ですが、安全の保証ではありません。加熱、保管温度、生と加熱済みの分離、手や器具の扱いも確認してください。
屋台の氷はすべて危険ですか?
一律には判断できませんが、旅行者は製氷・運搬・保管の衛生状態を確認できないことがあります。CDCの保守的な旅行医学上の案内に従うなら、判断できない店では氷なしを選びます。
辛くない料理なら食中毒になりませんか?
辛さと微生物による安全性は別です。唐辛子が入っていても、加熱不足や不適切な温度管理のリスクはなくなりません。
注文前の10秒チェック
- 注文後に中心まで加熱される料理か
- 生と加熱済みの食材・器具が分かれているか
- 料理が熱いまま提供されるか
- 未開封の飲み物を選べるか
- 自分の手を洗浄・消毒したか
旅行前の準備は初めてのタイ旅行完全ガイド、病気や緊急時の行動はタイ旅行の安全ガイド、料理選びはタイ料理ガイドも確認してください。
公式情報:CDC Yellow Book:Thailand / CDC:Food and Water Precautions for Travelers / WHO:Five Keys to Safer Food
食品衛生の状態は店・時間帯・保管方法で変わります。本記事は一般的なリスク低減策です。症状が強い場合や高リスクの方は医療専門家へ相談してください。

