タイ旅行中も、痴漢や性的な嫌がらせ・被害が起こる可能性はゼロではありません。一方で、国や文化を理由に「多い・少ない」と断定できる信頼性の高い比較資料は限られます。大切なのは不安をあおることではなく、混雑・夜間・飲酒の場など状況ごとの備えと、被害に遭ったときの相談先を知っておくことです。
緊急時は安全な場所へ移動し、タイ警察191または観光警察1155へ連絡してください。けがや急な体調不良がある場合は救急1669も利用できます。
最初に知っておきたいこと
被害は、被害を受けた人の服装・性別・行動が原因ではありません。予防策はリスクを下げるための選択肢であり、「守れなかったから悪い」という意味ではありません。危険を感じたら、予定や料金よりも自分の安全を優先してください。
外務省のタイ向け安全対策情報は、日本と法制度や習慣が異なることを意識し、旅行予定と連絡方法を家族などと共有するよう案内しています。出発前に外務省「タイ・安全対策基礎データ」を確認しておきましょう。
場面別の予防策
BTS・MRT・バスなど混雑する場所
- 違和感があれば次の駅で降りる、車両を移る、駅員の近くへ移動する。
- スマートフォンを見続けず、周囲と出口の位置を確認する。
- 同行者とはぐれたときの集合場所と連絡方法を決めておく。
夜間の移動
- 明るく人通りのある道を選び、近道でも暗い路地は避ける。
- 配車アプリやホテル手配の車を利用し、車両番号と現在地を信頼できる人へ共有する。
- 運転手や知り合ったばかりの人に、宿泊先の部屋番号を伝えない。
バー・ナイトスポット
- 飲み物から目を離さず、知らない人から渡された飲み物は断る。
- 帰りの移動手段を先に確保し、酔った状態で一人にならないようにする。
- 嫌な接触や誘いには、相手への配慮より離れることを優先する。
被害や危険を感じた直後にすること
- 安全な場所へ移動:駅員室、ホテル、店舗、警備員のいる場所などへ移ります。差し迫った危険があるときは大声で助けを求め、191へ連絡します。
- 信頼できる人へ連絡:同行者、家族、ホテルスタッフなどに現在地と状況を伝えます。
- 記録を残す:可能なら時刻、場所、相手の特徴、車両番号、目撃者、メッセージや配車履歴を保存します。自分の安全を危険にさらして撮影する必要はありません。
- 警察・観光警察へ相談:タイ警察191、観光警察1155に連絡し、被害届や通訳支援について確認します。
- 医療機関を受診:けがや性的被害がある場合は、できるだけ早く医療機関へ。証拠保全を希望する場合は、可能な範囲で着替えや洗濯をする前に医療・警察へ相談します。ただし心身の安全と本人の意思が最優先です。
日本語で相談したいとき
在タイ日本国大使館は、警察への届出や現地での手続きに関する情報提供など、邦人援護の相談を受け付けています。大使館が捜査や法的判断を代行するわけではありませんが、困ったときの重要な相談先です。
- 領事部・邦人援護:02-207-8502 / 02-696-3002
- 夜間・休館日の緊急連絡:02-207-8500 / 02-696-3000
住所や受付時間は変更されることがあるため、連絡前に在タイ日本国大使館「大使館案内」で最新情報を確認してください。
緊急連絡先を保存しておく
- タイ警察:191
- 観光警察:1155(公式サイト:Tourist Police Thailand)
- 救急:1669
- 在タイ日本国大使館・代表:02-207-8500 / 02-696-3000
電話番号や運用は変更される場合があります。本記事は2026年7月14日に公式情報を確認しています。旅行直前にも公式サイトを再確認し、「たびレジ」への登録、海外旅行保険の補償・相談窓口の確認、パスポート写しの安全な保管を済ませておくと安心です。
よくある質問
その場で相手に抗議した方がよいですか?
安全にできる場合は駅員や周囲へ助けを求められますが、相手が攻撃的、複数人、武器の可能性がある場合は対峙せず、まず離れて警察へ連絡してください。
警察へ行くときに必要なものは?
パスポートまたは写し、発生時刻と場所のメモ、写真・メッセージ・配車履歴、相手や車両の特徴などが役立ちます。分からないことは観光警察や大使館へ相談してください。
まとめ
タイ旅行の安全対策は、恐れることではなく「離れる・助けを求める・連絡先を持つ」を準備しておくことです。被害に遭ったときは自分を責めず、まず安全を確保し、警察・医療機関・大使館など複数の支援先につながってください。

